失恋編

一、

「社内恋愛で失恋」は、判官贔屓の作用が働き、アナタの立場は、案外、安泰。

「失恋こそが、人生という料理の最高のスパイスである」という格言が、あるのかどうか、わかりませんが・・。恋愛の醍醐味のひとつに、「失恋」という要素は必要欠くべからざるものです。

そのときは、狂おしいほどに悲しく、切ないものですが・・それが「セピア色の写真」になる頃には、年代もののワインのような芳醇でふくよかな味に変わっているから、あら不思議。

ということで、積極的に、恋愛し、かつ失恋しましょう、というところで、終わると綺麗なのですが・・・

今回のテーマは、「社内恋愛で失恋した場合」です。

ただの「失恋」にプラスアルファ「社内恋愛」という要素がくっついています。

いままでの項で見てきたように、「恋愛」も「社内」で展開すると、さまざまな障害、制約がついてまわるものです。

しかし、大丈夫。「社内恋愛で失恋」は、「社内恋愛成就」のときほど、アナタの立場は、危うくはしません。

「失恋した」ということは、「フラれた」ということ。つまり、「被害者」である、ということです。

日本人は判官贔屓。敗者には常に優しさを発揮する民族です。

これを利用しない手はありませんね。かといって、「ワタシが、悪かったの。アノ人は悪くないの・・・」的なオーラを身にまといすぎると、「自業自得よねぇ~」と、槍玉に挙げられることがあるから注意。

社内恋愛で失恋してしまったときは、「あくまで普通に淡々と過ごす」ことがポイントですね。

変に、元気を装ってみたり、逆に打ちひしがれたり・・・は、単に周囲の好奇の目を誘うだけです。

失恋前も失恋アトも、変わらず淡々、静かに過ごす。

こうすれば、周囲は勝手に同情して、やさしくしてくる・・はずです。